温熱療法
目的:体温の維持、心身のリラクゼーション、疼痛軽減、循環の改善。
皮膚を熱で刺激する事で、脊髄反射を経て鎮痛をはかる方法、
循環の改善によって、発痛誘発物質を除去することによって鎮痛効果を
はかる方法がある。
簡単に温熱による効果の順を書くと、
循環を向上→組織の栄養状態改善→修復力アップ→鎮痛物質を拡散→疼痛緩和。
禁忌:急性炎症、皮膚疾患及び感染部位、腎臓心臓の疾患がある、強い浮腫
、循環障害がある場合(強い加温が×)、出血の恐れがある、90mmHg未満の
低血圧、悪性腫瘍のある部位。放射線療法により無活性化された組織。
感覚障害がある(熱さがわからないと火傷するおそれがあります)など。
簡単にまとめると①炎症がある
②その為、熱が加わる事で状態が悪化するおそれがある場合。③温冷の
感覚がわからない。です。
温熱の治療器具の種類:AホットパックBパラフィン浴、
C超音波(上記以外に禁忌あり)、D極超短波(上記以外に禁忌あり)。
補足:最近では全身を温める酵素療法風呂というものもあります。
治療院によっては特注で部位別に可能にしてあるところもあるとかないとか。
温熱療法で一番手軽なのはお風呂(水治療)です。半身浴がオススメですが、
それぞれの好みでのぼせないようにリラックスして入って下さい。
Aは温湿布の総称。皮膚表面を温めます。
利点は熱が増加し続けない為、火傷を起こしにくい。
深部温熱治療に比べて禁忌・注意が少ない。
Bも表面の温度を温めます。
利点は凹凸の部分にも均一に熱を与えられる。
50℃を越えても快適な温感であり、火傷を起こしにくい。
AB共通の欠点:直接幹部に当てる(動けない)、皮膚に傷がある場合
接触性感染の恐れ)、深部は温まらない。
また、ホットパックは医療機関の場合は電気で温める為、
欠点に動けないとまとめましたが、家庭ではめ○リズム
などの、40℃以上熱くならない、いわゆるカイロのようなものや、
ゲル状のもの、小豆などを電子レンジで温めて使う物など、
粘着やベルトなどで固定ができれば動く事は可能です。
超音波他については、温熱療法②をご覧ください。